北京五輪で新しく種目として加わった、ノルディックスキー・ジャンプ混合団体で高梨沙羅選手が「スーツ規定違反」となってしまいました。
あれだけ世界を飛び回り、試合を重ねてきた高梨沙羅選手が、そんな理由で失格?と素人は思ってしまいます。
でも、そこにはシビアな競技の実態があったんです。

高梨選手の泣き崩れた姿に、日本中から「かわいそう!」の声が聞こえてきたね…
この記事では、
・北京五輪 高梨沙羅が飛ぶ前に失格ってわからなかった?
について深堀りしてみます。
北京五輪 高梨沙羅のスーツ規定違反ってどういうこと?
2月7日に行われた、北京五輪、ノルディックスキー・ジャンプ混合団体に出場した日本チーム。
メンバーは、
・小林陵侑
・佐藤幸椰
・高梨沙羅
・伊藤有希
の4人。高梨選手はトップバッターで飛び、飛距離では2位という好スタートを切りました。

その直後、失格がわかったんだね。
検査で、両方の太ももの部分が規定より2cm大きいことがわかったというのです。
国際スキー連盟の規則にこのようなものがあります。
「直立姿勢で、スーツ寸法はボディーと一致しなければならず、最大許容差はスーツのあらゆる部分において、ボディーに対しプラス1センチ~3センチ(女子は同2センチ~4センチ)とする」

つまり、体とスーツがぴったり密着してないといけないってことだね。
ジャンプという競技は、体の面積が大きい方が浮力を味方につけられるので遠くにとべるというもの。
飛んでいる時に、少しでも風を受けた方が遠くに飛べるんです。
だから、少しでも風の抵抗を受けるために、股下などを少し下げる選手は多いと言います。

少しでも遠くに飛ぶため、ギリギリのところで選手たちは勝負をしているんだね
ちなみに、ちょうど1年前にオーストラリアで行われた大会でも、高梨選手はスーツ規定違反で失格となっています。
そして、今回も高梨選手だけではなく、ドイツとオーストリアの選手も失格となりました。
それだけ、ジャンプの世界で「スーツ規定違反」での失格は、珍しいものではないということ。

これまで日本ではあまり話題にならなかっただけに、日本国民のショックは大きかったけど、1番ショックなのは高梨選手だね…
北京五輪 高梨沙羅が飛ぶ前に失格ってわからなかった?
高梨沙羅選手のスーツが規定違反ということは、飛ぶ前にはわからなかったのでしょうか?

せめて飛ぶ前にチェックをしてくれたら、着替えるなんてことができるような気がするけど…
ルールとして、飛ぶ前には、股下のチェックがなされるそうで、これには高梨選手もクリアー。
そして、ジャンプの後にランダムに選ばれた選手が、スーツの空気透過率や太ももなどの検査がされるのだとか。
高梨選手自身も、与えられたスーツを着るだけなので、高梨選手自主も寝耳に水だったはず。
そもそも、シーズンのはじめに体のサイズを測って提出するので、体格に変化があるとこのようなスーツ規定違反が起こってしまうそうです。

体重が少しでも減ったり、体の水分が少なかったりすると、スーツに合うように体をパンプアップさせないといけないんだって。大変な世界だね!
高梨選手も年間20着以上はスーツを新調し、競技に臨んでいるとか。
失格も今回が初めてではないため、気はつかっていたはずです。
それでも、こんなことが起きてしまうんですね。

北京に入り、この大会中にやせてしまった可能性もあるんだって。
それだけ厳しい世界ということなんでしょう。
北京五輪 高梨沙羅のスーツ規定違反と失格は悔しいけど仕方のないことだった!
1回目ジャンプのトップバッターでスーツ規定違反で失格となり、自分の点数がカウントされず、号泣した高梨沙羅選手。
でも2回目はいいジャンプを見せてくれました。

その立て直しは、さすがだね!
スキーに携わる人みなが、今回のスーツ規定違反は「よくあること」と語っています。
結果としてはとても悔しいけれど、高梨選手のせいではない!というのも、みんなわかっています。
私たちもどれだけ極限のところで選手たちが競技に臨んでいるか、知ることができました。
ますます応援に力がはいります。

がんばれ〜、さらちゃーん!