竜とそばかすの姫は美女と野獣のパクリ?オマージュ?著作権に問題は?

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2021年夏に公開された映画「竜とそばかすの姫」が早くもテレビで放送されます。

映画公開時には「え?美女と野獣のパクリ?」という声も多かったですが、今回もテレビを見ながらそんな声が聞こえて来そうです。

「竜とそばかすの姫」といえば、細田守監督の作品。パクリなんてありえるのか?パクリだとすると著作権に問題はないのか?

でもさ、一方ではオマージュって声もあるんだよね〜

パクリなのか、オマージュなのか?

結果から行くと、「竜とそばかすの姫」は立派なオマージュ作品です

でも、ここまで寄せていいの?という方も多いはず。

ということで、今回は

【竜とそばかすの姫と美女と野獣】 ・パクリなのか?オマージュなのか?
・著作権に問題はないのか?
・共通点は歌?

について、しっかりお伝えしていきます!

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竜とそばかすの姫と美女と野獣はパクリ?オマージュ?

細田守監督の「竜とそばかすの姫」を見ていると「あれ?どこかでみたことある?」と感じた方が多いと思います。

このページを訪れてくれた方は、きっと

「美女と野獣に似てるよね?」と少なからず思った方でしょう。

実は、そんな声、すごく多いんです。

パクリなのか?

まず、パクリかどうかという問題について見ていきます。

そもそも「パクリ」の定義としては、

他人の作品やアイディアを盗用すること。

広辞苑より引用

となっています。さらに掘り下げると

「盗用」とは、他の研究者のデータ、図、表、文章、研究結果などを引用せずに、あたかも自分が得た(書いた)かのように発表する行為である。

weblioより引用

つまり、「【美女と野獣】にふれることなく、あたかも細田監督が作り出した作品のように【竜とそばかすの姫】を発表する」ということをしたなら、パクリ決定!ということになります。

これについては、細田監督は、「竜とそばかすの姫」の公開の際にこんなことを語っています。

「この映画は、インターネット上の『美女と野獣』なんです」

ザ・サンケイ・ニュースより

細田守監督は、はっきりと「美女と野獣」と名言しています。

ということは、「竜とそばかすの姫」は「パクリ」ではないということになります。

オマージュなのか?

パクリでないとすれば、オマージュなのでしょうか。

ちなみに、オマージュの定義としては、

芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受け、似た作品を創作すること、またその創作物を指す

Wikipediaより引用

となっています。

1991年、アメリカでディズニーがアニメ「美女と野獣」を公開しました。

この年に、細田守監督は東映動画(後の東映アニメーション)に、アニメーターとして入社されています。

かなりハードな仕事だったそうですが、そんな中、映画館ではなくビデオを買って「美女と野獣」を見たそう。それもボックス・セット。

日本語版や英語版の他に、未完成版なども同梱されているセットで、そこで映画の作りを学び、何より映画のすばらしさに感動。

こういう作品が作れるならもう少しがんばってみようと、会社を辞めることを思いとどまったそうです。

ってことは、細田監督の人生を左右した作品でもあるわけだね〜。

間違いなくオマージュだね。

もともと、「美女と野獣」は1740年、フランスのヴィルヌーヴ夫人が書いた小説です。詳しく言うと、異類婚姻譚(いるいこんいんたん)と呼ばれる分類になります。

異類婚姻譚とは、人とそうでない存在のものとが結婚するお話ということで、「美女と野獣」では、美女のベルと野獣が結ばれます。

このお話を短縮したものが1756年、今度はボーモン夫人によって出版されますが、こちらが今広く読まれている「美女と野獣」になります。

私もこっちは読んだよ〜。アニメや実写もあるけど、個人的には小説版がキュンとなって好きかなぁ。

18世紀に書かれた小説が、後の世代に大きく影響を与えながら、映画化やアニメ化が行われています。

その中のひとつが、細田監督が感動したディズニーアニメの「美女と野獣」であり、さらにそれに影響を受けた「竜とそばかすの姫」です。

細田監督は「18世紀の小説がどうすれば現代に通用するか?」ということを問い続け、この作品ができたそう。

言ってみれぱ「古典」だけど、そこにはやっぱり面白みがあるんだって。それは、その時代と今とで変わるもの、変わらないものがあるってこと。「美女と野獣」でいうと、変わらないのは美女、変わるのが野獣。竜とそばかすの姫には、もちろん野獣のような竜が登場するけど、本当の野獣は「インターネット」なんだってさ。奥が深いね〜。

原作を読んでみたり、アニメや実写版を見るなど、比べてみるのもおもしろいですね。

同じものは何か、違うところはどこか?と考えながら見ると、ますます楽しめそうです。

竜とそばかすの姫と美女と野獣の著作権問題は?

「竜とそばかすの姫」は「美女と野獣」のオマージュであると書きました。

そう考えると、著作権についてはどうなんでしょう。

著作権は、親告罪と言って、権利者が訴えてはじめて成立するもの。2021年に公開された「竜とそばかすの姫」については、1年経った今でも「訴えられた!」という話は出てきていません。

原作が書かれたのも1700年代だし、もう著作権も無効になってるね。これは、日本もフランスも同じ70年だからね〜

細田監督は、これまでずっと「好きな映画は?」と聞かれるたび、「美女と野獣」をあげていたそう。これはもう、尊敬以外ないですね。

ディズニーが作ったアニメに大きな影響を受け、フランスで18世紀に書かれた小説にも敬意を表しながら「竜とそばかすの姫」を制作しています。

著作権などの法律についても、問題はないようですね。

竜とそばかすの姫と美女と野獣の共通点は歌!

細田守監督が、大好きな「美女と野獣」をオマージュしたアニメを作りたいということで、ずっと悩んでいたことがあったようです。

それは「美女と野獣」はミュージカルということで、それをどうしたらアニメにできるか?ということでした。

その悩んで悩んだ結果が「歌」です。

実際に、主人公・すずとベルの声を担当した、シンガーソングライターの中村佳穂さんの歌は、皆さん絶賛でしたね。

正直、作品の内容については賛否両論ある作品ですが、歌については絶賛と言っていいのではないかと思います。

竜とそばかすの姫は美女と野獣の完全なるオマージュでした!

「竜とそばかすの姫」は「美女と野獣」のパクリではなく、完全なるオマージュです。

細田守監督がアニメーターとして働き出した頃、ディズニーのアニメ「美女と野獣」を見て感動し、いつかはあんなアニメを!と思い続けて30年。

原作もディズニーアニメもオマージュした「竜とそばかすの姫」が完成したんですね。

そこにインターネットを絡ませるにはどうしたらいいか、構想から3年かかったんだって〜

個人的には、中村佳穂さんの歌声が大好きです。

そして、細田監督の思いを聞くと、「古典」を現代の人に伝わるように作品に流し込んでいく作業が緻密すぎてしびれる〜って思いましたよ。

皆さんもよければそんなところにも注目してみてください。

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